網膜芽細胞腫~トレパパのブログ~

両眼性の網膜芽細胞腫と診断された娘のこと

VEC全身化学療法について

トレパパです。

前回の続きを書いていきたいと思います。⇒網膜芽細胞腫の治療に入るまで

赤ちゃんの写真

VEC全身化学療法を行うまで

MRI検査

さて、国立がん研究センター(以下、国がん)で今後の治療方針が決まり、地元へ戻ってきました。国がんが遠方のため、国がんと地元の大きな病院が連携をとり、治療をしてくれるそうです。

地元の大きな病院で、VEC全身化学療法を行う前にMRIを撮影しました。
このMRIは、目の腫瘍が浸潤(がんが染み出るように広がっていくこと)していないかを確認するためでした。

正直、自分の人生でこんなにも大きな出来事は今までなかったです。なんとかなってきたもので、網膜芽細胞腫の疑いがでたときも、今回も勘違いで終わるんだろうと思っている部分もありました。
だからこそ、このMRIは恐怖でした。もし、万が一、浸潤していたらどうしよう・・。

検査の結果は、浸潤はしていないとのことでした。
良かったと心の底から嬉しかったです(T_T)結果を聞いたあと、妻と少し高めのランチをしてお祝いしました(笑)。

まだ治療も始まっていないのに・・。それだけ安心したということなんだと思います。

VEC全身化学療法とは

VEC全身化学療法とは、簡単にいうと抗がん剤治療のことです。3種類の抗がん剤を組み合わせた治療法であり、VECとは各抗がん剤の頭文字です。

V : ビンクリスチン
E:エトポシド
C:カルボプラチン

3種類とも、網膜芽細胞腫に対しての化学療法ではお決まりのものです。昔から使われている抗がん剤です。

話を聞いてびっくりしたことは、大人に比べて子供には多くの量の抗がん剤が使えるということです(゚Д゚;)
子供はダメージから立ち直る再生能力が高いため、副作用も大人と比べて少ないということです。

研究で、この組み合わせの反応が良かったことから、ずっと使われています。逆をいうと、この組み合わせ以降、研究がなかなか進んでいないそうです。

抗がん剤治療の不安

抗がん剤は効かないとか、アメリカでは使われていない、みたいな話を聞いたことがある人も多いと思います。ネットやSNSを見ていると、陰謀論と言われているものも山ほどあります・・。

陰謀論が強めなものは置いておいて、アメリカでは使われていないという情報については、アメリカでも使われています。日本では未承認の抗がん剤も多々あります。

また、抗がん剤が効かないと言われる件ですが、これは抗がん剤白血病のために開発されたことに由来します。
白血病は血液がんです。そのため血液がん以外のものに効果が薄かったりしたそうです。

ちなみに、網膜芽細胞腫は血液がんに分類されます。なので、網膜芽細胞腫と診断された場合は、まずVEC全身化学療法で腫瘍を小さくするというのが現在の治療の流れになります。
また詳しくは次のブログで書こうと思いますが、娘もVEC全身化学療法の効果がかなりありました!

 

網膜芽細胞腫の基本的な情報はこちら⇒がん情報サービス

前回のブログについてはこちら⇒網膜芽細胞腫の治療に入るまで